大名倒産 上・下

天下泰平260年の間に積もり積もった藩の借金25万両。あまりの巨額に嫡男はショック死―丹生山松平家12代当主は、庶子の四男・小四郎に家督を譲るとひそかに「倒産」の準備を進め、逃げ切りを狙う。そうとは知らぬ小四郎、クソがつくほどの真面目さ誠実さを武器に、最大の難関・参勤行列の費用をひねり出そうとするが…
美しい故郷とお家を守りたい―天下一の塩引鮭が名産の御領国・越後丹生山へ初入りした若殿・小四郎。そのなりふり構わぬ姿に、国家老が、商人と民が、そして金が動き始める。人の世を眺めていた七福神まで巻き込んで、奇跡の「経営再建」は成るか?笑いと涙がてんこ盛りの超豪華エンタメ時代小説!