40歳のこたつ記事ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの小さな事務所…手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、生真面目にマイクを握るスーツ姿の美女・鏡原奈緒子。彼女は脅威のカップル成立率を誇る伝説の司会者“婚活マエストロ”だという。その見事な進行で、参加者は完全に鏡原の掌の上。シニア向け婚活パーティーから、琵琶湖に向かう婚活バスツアーまで、いつだってマエストロは絶好調だ。気付けば事業を手伝うことになった猪名川だが、鏡原への謎は深まるばかりで…。
成瀬は天下を取りにいく
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説! 中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。
成瀬は信じた道をいく
唯一無二の主人公、再び。…と思いきや、まさかの事件が勃発!?我が道を突き進む成瀬あかりは、今日も今日とて知らぬ間に、多くの人に影響を与えていた。「ゼゼカラ」ファンの小学生、成瀬の受験を見守る父、近所のクレーマー(をやめたい)主婦、観光大使になるべくして生まれた女子大生…個性豊かな面々が新たな成瀬あかり史に名を刻む。そんな中、幼馴染の島崎が故郷に帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており…!?
【文芸書】成瀬は天下を取りにいく
2023年第39回坪田譲治文学賞受賞、2024年キノベス!受賞、2024年本屋大賞ノミネート作品ご用意しております。
続刊『成瀬は信じた道をいく』と共に好評発売中です。