宙ごはん

宙は小学校に上がるのを機に、育ての母・風海(ママ)のもとを離れ、産みの母・花野(お母さん)と暮らし始める。家事をせず、イラストレーターの仕事を最優先にする花野との生活を支えてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯と家政婦の田本だった。花野への不満を募らせて家を飛び出した宙に、佐伯はパンケーキを作ってくれた。その日から、宙は佐伯から料理を教わり、レシピをノートに書き続けていく―。2023年本屋大賞にノミネートされた話題作。文庫版には、書き下ろしを含む2本の掌編を収録する。

町田そのこ著 小学館 946円(税込)

月とアマリリス

北九州の山中で発見された白骨化した遺体。あなたは誰?どんな人生を送ったの―。本屋大賞作家の新境地となるサスペンス巨編。

町田そのこ著 小学館 1,870円(税込)

わたしの知る花

犯罪者だと町で噂されていた老人が、孤独死した。部屋に残っていたのは、彼が手ずから咲かせた綺麗な“花”―。生前知り合っていた女子高生・安珠は、彼のことを調べるうちに、意外な過去を知ることになる。淡く、薄く、醜くも、尊い。様々な花から蘇る記憶―。これは、謎めいた老人が描く、愛おしい人生の物語。

町田そのこ著 中央公論新社 1,870円(税込)

52ヘルツのクジラたち

52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる―。

町田そのこ著 中央公論新社 814円(税込)