じい散歩

夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身―。明石家の主である新平は散歩が趣味の健啖家で、女性とのコミュニケーションが大好き。妻は、そんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は恋人が男性の自称・長女。三男はグラビアアイドル撮影会を主催しては赤字で、親に無心ばかり。皆いろいろあるけれど、「家族」の日々は続いてゆく。そんな一家の日常をユーモラスに、温かな眼差しで綴った物語。

藤野千夜著 双葉社 825円(税込)

京都寺町三条のホームズ 20

大学3回生の夏休み。京都国立博物館でマネージメント担当のインターンとして働くことになった葵のところに、香港にいるジウ・イーリンから電話がかかってきた。「香港の現代アート美術館の展示会に、円生さんの絵が飾られている…」小松探偵事務所から忽然と姿を消した円生は、果たして香港にいるのか?円生の残した「神のまにまに」という言葉の意味は?清貴と小松は急ぎ香港に飛ぶが、そこで待っていたのは…。大人気シリーズ20巻!

望月麻衣著 双葉社 726円(税込)

ヨモツイクサ

「黄泉の森には絶対に入ってはならない」 人なのか、ヒグマなのか、禁域の森には未知なる生物がいる。 究極の遺伝子を持ち、生命を喰い尽くすその名は――ヨモツイクサ。 北海道旭川に《黄泉の森》と呼ばれ、アイヌの人々が怖れてきた禁域があった。 その禁域を大手ホテル会社が開発しようとするのだが、作業員が行方不明になってしまう。 現場には《何か》に蹂躙された痕跡だけが残されてた。 そして、作業員は死ぬ前に神秘的な蒼い光を見たという。 地元の道央大病院に勤める外科医・佐原茜の実家は黄泉の森のそばにあり、 7年前に家族が忽然と消える神隠し事件に遭っていて、今も家族を捜していた。 この2つの事件は繋がっているのか。もしかして、ヨモツイクサの仕業なのか……。

知念実希人著 双葉社 1,848円(税込)

三河雑兵心得 10 馬廻役仁義

大敗した真田との戦で殿軍を務め、単騎で敵に突っ込み、戦場に消えた茂兵衛。「茂兵衛、討死」の報せは徳川に衝撃を与え、朋輩たちは涙に暮れる。だが、ところがどっこい、茂兵衛は生きていた!戸石城の土牢に囚われながら、じっと救出の時を待つ。一方、家康と秀吉の駆け引きは変わらず続いていた。しきりに秋波を送る秀吉を家康はのらりくらりと躱すばかり。そんな中、徳川の屋台骨を揺るがす大事件が出来する。戦国足軽出世物語、堅忍不抜の第10弾!

井原忠政著 双葉社 715円(税込)

背中の蜘蛛

東京・池袋で男の刺殺体が発見された。警視庁池袋署刑事課長の本宮は、捜査の過程で捜査一課長からある密旨を受ける。その約半年後、東京・新木場で爆殺傷事件が起きる。やがて容疑者が浮上するが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その経緯に違和感を抱く。そしてまた、捜査一課の管理官となった本宮も違和感を覚えていた。捜査の裏に、いったい何があったのか―。

誉田哲也著 双葉社 902円(税込)

駅の名は夜明 軌道春秋Ⅱ

妻の介護に疲れ、行政の支援からも見放された夫は、長年連れ添った愛妻を連れ、死に場所を求めて旅に出る(表題作「駅の名は夜明」)。幼い娘を病で失った母親が、娘と一緒に行くと約束したウィーンの街に足を運ぶ。そこで起きた奇跡とは?(「トラムに乗って」)。病で余命いくばくもない父親に、実家を飛び出し音信不通だった息子が会いにいくと…(「背中を押すひと」)。鉄道を舞台に困難や悲しみに直面する人たちの再生を描く九つの物語。大ベストセラー『ふるさと銀河線 軌道春秋』の感動が蘇る。

髙田郁著 双葉社 792円(税込)

赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。

七人の小人と暮らす白雪姫。鏡が映し出すものとは?ブレーメンに行きたいロバ・犬・猫。ハーメルンで遭遇した事件とは?子豚が建てた三つの家。その中で起きたこととは?みんなが知ってる童話の世界で今度は誰が殺された?赤ずきん、再び推理の旅に出る。

青柳碧人著 双葉社 1,540円(税込)

腹を割ったら血が出るだけさ

「愛されたい」に囚われた女子高生、ありのままを誇る美しい青年、自らのストーリーを作り続けるアイドル、他者の失敗を探し求める少年。それぞれの踏み出す一歩が響き合う、極上の青春群像劇。

住野よる著 双葉社 1,650円(税込)

むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました

日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! 2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回収録されたのは、「かぐや姫」「おむすびころころ」「わらしべ長者」「さるかに合戦」「ぶんぶく茶釜」の5編。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのか。各作品を通してのテーマが隠されており、それぞれのつながりも楽しい短編集です。

青柳碧人著 双葉社 1,485円(税込)

むかしむかしあるところに、死体がありました。

昔ばなしが、まさかのミステリに!「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さまご存じの“日本昔ばなし”を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解いたまったく新しいミステリ。「え!なんでこうなるの?」「なんと、この人が…」と驚き連続の5編を収録。数々の年間ミステリにランクイン&本屋大賞ノミネートを果たした話題作、待望の文庫化。

青柳碧人著 双葉社 704円(税込)