生きる言葉

スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か―恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。

俵万智著 新潮社 1,034円(税込)

審議官 隠蔽捜査 9.5

板橋捜査一課長のキャリア観を変えたのは、共に誘拐捜査にあたった大森署時代の竜崎だった。そんな竜崎も警察庁の長瀬審議官の前では一介の中間管理職にすぎない。竜崎の家族である、冴子、美紀、邦彦。署長転出直後の部下たち。神奈川県警のトップ、佐藤本部長。さまざまな人々の目から見た竜崎伸也の素顔、そしてその凄みとは。『隠蔽捜査』シリーズへの愛が深まる、絶品スピン・オフ短篇集。

今野敏著 新潮社 781円(税込)

掬えば手には

平均的な身長体重。勉強も運動もすべてが普通。何の取り柄もないぼくはある日、人の心を読める力に気がついた。おかげで口の悪い店長の下でも難なくアルバイトを続けているけれど、新人の常盤さんだけは心を開いてくれなくて…。他者の心に寄り添うひたむきな姿をだれもが応援したくなる、究極に優しい物語。

瀬尾まいこ著 講談社 825円(税込)

書店怪談

「お客さんに言われたんですよ。盛り塩した方がいいよ。ここ、なんかいるからって」―作家・岡崎隼人が書店員から聞いた奇妙な話。新作が書けず焦りを感じていた岡崎は、これを機に書店を舞台にしたホラー小説の執筆を開始。取材のため、全国の書店員から体験談を募集すると、沢山のメールが届いた。多くは気のせいだと思えるものだったが、とある共通点があることに気づく。これは単なる偶然か、それとも触れてはならない領域に踏み込んだ証なのか。没入型書店ホラー。

岡崎隼人著 講談社 1,925円(税込)

近畿地方のある場所について

私、小澤雄也は本書の編集を手掛けた人間だ。収録されているテキストは、その多くが「近畿地方のある場所」に関連している。なぜこのような文章群を発表するに至ったのか。その背景には、私の極私的な事情が絡んでいる。それをどうかあなたに語らせてほしい。私はある人物を探している。その人物についての情報をお持ちの方はご連絡いただけないだろうか。※単行本とは内容が異なります。ご了承ください。

背筋著 KADOKAWA 880円(税込)

マイクロスパイ・アンサンブル

付き合っていた彼女に振られた社会人一年生、どこにも居場所がないいじめられっ子、いつも謝ってばかりの頼りない上司…。でも、いま見えていることだけが世界の全てじゃない。知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたり。残業中のオフィスで、事故現場で、フェス会場で、奇跡は起きる。優しさと驚きに満ちた現代版おとぎ話。

伊坂幸太郎著 幻冬舎 792円(税込)

近畿地方のある場所について

背筋と名乗るライターの主人公は友人であり編集者である小沢と一緒にオカルト雑誌を作っていた。そして幾つかの不気味な怪談に近畿地方のある場所がかかわっているのではないかという仮説を立てた二人は調査、考察を進めていく。しかし、ある日小沢は現地へ行くと言い残して失踪してしまうのだった。背筋は行方不明になった小沢の目撃情報を募るため、雑誌記事を中心に様々な媒体・メディアから引用抜粋した――少女失踪事件に関する週刊誌報道、ネットの匿名掲示板に投稿された怖い話、おかしな読者からの手紙等を『近畿地方のある場所について』というタイトルでまとめ、WEB上で情報提供を呼びかけていく。だが、これらの怪談と近畿地方のある場所には恐ろしい事実が隠されていて――。

背筋著 KADOKAWA 1,430円(税込)

本でした

シリーズ累計40万部突破! むかしむかし、村はずれにたっている空き家に、いつからか、2人の男が住みつきました。2人の男はある日、小さな看板を出しました。バラバラになってしまった本や、やぶれてしまった本でも、特殊な技術で元に戻すというのです。それどころか、ほんの1ページでも、1行だけでもタイトルだけでも、ちょっとした手がかりさえあれば元の本の形に復元できる、というのです。村人たちが「本の復元依頼シート」をポストに投函すると本はどんどん復元されて--お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケからのあらゆる感情を詰め込んだ「創作」のバトン。

又吉直樹・ヨシタケシンスケ著 ポプラ社 1,760円(税込)