お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな―。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、“ロイヤル”の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し…。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!


株式会社 山田快進堂
お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな―。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、“ロイヤル”の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し…。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。若くも美しくもない彼女がなぜ―。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。

皆の居場所・長崎屋の離れを賭けた大勝負の始まりだ!! 祝アニメ化! 雪女のお雪が長崎屋の離れに出現したと思ったら、日の本中の妖も集まっちゃった!? 勝負に負けたら皆、追い出されちゃうの--? 場久が食べ損ねた悪夢は幽霊になるし、河童の秘薬を飲んだ若だんなの身体は驚きの……。異変が止まらない第24弾。

スマホとネットが日常の一部となり、顔の見えない人ともコミュニケーションできる現代社会は、便利な反面、やっかいでもある。言葉の力が生きる力とも言える時代に、日本語の足腰をどう鍛えるか、大切なことは何か―恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、様々なシーンでの言葉のつかい方を、歌人ならではの視点で、実体験をふまえて考察する。

板橋捜査一課長のキャリア観を変えたのは、共に誘拐捜査にあたった大森署時代の竜崎だった。そんな竜崎も警察庁の長瀬審議官の前では一介の中間管理職にすぎない。竜崎の家族である、冴子、美紀、邦彦。署長転出直後の部下たち。神奈川県警のトップ、佐藤本部長。さまざまな人々の目から見た竜崎伸也の素顔、そしてその凄みとは。『隠蔽捜査』シリーズへの愛が深まる、絶品スピン・オフ短篇集。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武大津店に通い、ローカル番組の中継に毎日映るといいだした。さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM‐1に挑み、高校の入学式には坊主頭で現れ、目標は二百歳まで生きること。最高の主人公の登場に、目が離せない!本屋大賞を受賞した圧巻の青春小説!

悪夢を食べる獏の場久がいなくなった。さらに、医師の火幻まで姿を消してしまう。二人は、悪夢の中にいるのだという。なんとか助け出そうと若だんなが夢に飛び込むと…そこは「五年後の江戸」につながっていた!おまけに長崎屋は信じられない事態に。若だんなは、お店の危機を救えるか!?そして若だんなを助けてくれた謎の女性の正体は?時をかけるシリーズ第22弾は、待望の長編作品。

島育ちの仲良し小学生四人組。あの日「ゆーちゅーばー」になることを夢見た僕らの末路は…(「#拡散希望」)。マッチングアプリでパパ活。リモート飲み会と三角関係。中学受験と家庭教師。精子提供と殺人鬼。日常に潜む「何かがおかしい」。その違和感にあなたは気づくことができるか。新時代のミステリの旗手による、どんでん返しの五連撃。日本推理作家協会賞受賞作を含む、傑作短編集。

かつて火竜に家族を焼かれた少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には風の精霊の皇后と、火の精霊と水の精霊の愛妾がすでにおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石が連なる首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。高位の精霊である妻妾たちの棲む地に馴染めるよう、年老いた宦官長とまじないの修練を重ねつつ、己が選ばれた理由を解き明かそうとするうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づいてゆく。誰が味方で敵なのか、後宮は何を隠しているのか、そして「皇后の碧」が真に意味するところとは―

十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す―それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遙か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児の葉、角笛と金色の獣たち。しかし、その街では人々は影を持たない…村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。

