傷痕のメッセージ

「自分が死んだら、すぐに遺体を解剖して欲しい―」そんな遺言を託して亡くなった父。その胃壁からは、謎の暗号が見つかった。医師である娘の千早は、父が28年前、連続殺人事件の犯人を追うために警察を辞めたことを知り、病理医の友人・紫織と暗号を読み解こうとする。そんな中、父が亡くなった日に28年前の事件と似通った殺人事件が発生。絡み合う謎を2人の女性医師コンビが解き明かす、医療×警察ミステリの新地平!

知念実希人著 KADOKAWA 946円(税込)

仮面

読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家として活躍する三条公彦。知的で爽やかなイメージだが、決して他人には立ち入らせない領域があり、その私生活と過去は謎に包まれていた。一方、女性上司とともに行方不明者を捜査する宮下刑事は、おりしも白骨死体で発見された別の女性との不審な繋がりに気づく。はたして、三条は二つの事件に関わっているのか。真相を追う二人にも危機が迫る。

伊岡瞬著 KADOKAWA 1,056円(税込)

高校事変 22

警察が成果を示すために、優莉匡太の実子である伊桜里を逮捕しようとしていることを亜樹凪から伝えられた瑠那。伊桜里の住む施設を訪ね、3人で警察からの逃亡を図る。一方、日登美たち優莉匡太半グレ同盟は総理官邸の機能を乗っ取ることに成功する。矢幡総理を含む閣僚たちは外部とも連絡が取れず、官邸内で身動きの取れない状況に置かれる。優莉匡太半グレ同盟の狙いとは。矢幡政権に大きな危機が迫る、手に汗握る22巻。

松岡圭祐著 KADOKAWA 924円(税込)

穢れた聖地巡礼について

フリー編集者の小林が出版社に持ち込んだのは、心霊スポット突撃系YouTuberチャンイケこと、池田の『オカルトヤンキーch』のファンブック企画だった。しかし、書籍化企画を通すには『オカルトヤンキーch』のチャンネル登録者数は心許ない。企画内容で勝負するべく、過去に動画で取り上げた心霊スポットの追加取材を行うことに。池田と小林はネットなどで集めた情報をもとに、読者が喜びそうな考察をでっちあげていく--。 (『オカルトヤンキーch』ファンブックより一部抜粋)『変態小屋の真相判明!』もともと変態が盗撮した写真のコレクションを保管するための場所ではないかという噂で有名だった当スポットだが、我々の追加取材によりここが実は全く別の目的で使われていたことが判明。さらに動画内に映っていた一枚の写真が、とある女性の自殺直前に撮られたものであることを突き止めた。この写真に写った女性について、次項で詳しく考察していく--。

背筋著 KADOKAWA 1,430円(税込)

高校事変 20

週刊誌の編集部を襲撃し、テレビ局を占拠した日登美たちは、優莉匡太への批判を封じる言論弾圧を実施した。矢幡政権の方針のもと、同級生の身の安全を守るために瑠那と伊桜里、そして凜香の3人はとある無人島に隔離されて授業を受けることになる。不満を覚えつつも学校代わりの建物を探索する3人のもとに予期せぬ来訪者が現れる―。突如として開催された林間学校。国家を揺るがす激しい戦闘が幕を開ける、衝撃の20巻!

松岡圭祐著 KADOKAWA 924円(税込)

最後の晩ごはん 優しい犬とカレーライス

芦屋の定食屋・ばんめし屋で働く元俳優の海里は、休みの日に作家・淡海五朗の家で朗読の練習に励んでいる。演じることの楽しさに気づき、淡海の創る物語を表現するため懸命だ。ある日の帰り、海里は淡海の屋敷の前で、大きな黒い犬に出会う。犬はまるで海里たちを導くようにある家へと向かい、海里たちはそこで悲しい現実に直面する。そして「マヤ」と名付けられた犬の周りで不思議な出来事が…。犬も主役の記念すべき第20弾!

椹野道流著 KADOKAWA 726円(税込)

狐花 葉不見冥府路行

時は江戸。作事奉行・上月監物の屋敷の奥女中・お葉は、度々現れる男に畏れ慄き、死病に憑かれたように伏せっていた。彼岸花を深紅に染め付けた着物を纏い、身も凍るほど美しい顔のその男・萩之介は、この世に居るはずのない男だった--。この騒動を知った監物は、過去の悪事と何か関りがあるのではと警戒する。いくつもの謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく、憑き物落としを行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が監物の屋敷に招かれる。謎に秘された哀しき真実とは? 歌舞伎の舞台化のために書き下ろされた、長編ミステリ。

京極夏彦著 KADOKAWA 2,310円(税込)

よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

江戸は神田の袋物屋・三島屋は風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。話はけっして外には漏らさない。聞き手を務める小旦那の富次郎は、従妹であるおちかのお産に備え、百物語をしばらく休むことに決めた。休止前最後に語り手となったのは、不可思議な様子の夫婦。語られたのは、かつて村を喰い尽くした“ひとでなし”という化け物の話だった。どこから読んでも面白い!宮部みゆき流の江戸怪談。

宮部みゆき著 KADOKAWA 1,056円(税込)

黒牢城

信長に叛逆した荒木村重と囚われの黒田官兵衛。謎解きと劇的人間ドラマ。本能寺の変より約三年前。信長に叛逆し籠城した荒木村重は城内で発生する怪事件に悩まされる。人質の不審死、旅僧の殺害、裏切り者の影――。村重は幽閉した織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう命じるが――。

第12回 山田風太郎賞受賞
第166回 直木賞受賞

米澤穂信著 KADOKAWA 1,056円(税込)

告白撃

三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。大人のやることとは到底思えないアイデアに呆れつつも、学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、“告白大作戦”は予想外の展開を見せ―。ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情!!大人げない大人たちの青春“再始動”小説!

住野よる著 KADOKAWA 1,650円(税込)