栞と嘘の季節

高校で図書委員をつとめる堀川次郎と松倉詩門。ふたりは図書室の返却本の中に、トリカブトの花の栞を見つける。校舎裏でトリカブトが栽培されているのも発見し、そしてついには被害者が…。「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づいてきた女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。殺意の奥にある思いが心を揺さぶる、青春ミステリ長編。

米澤穂信著 集英社 1,815円(税込)

老害の人

双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、“老害五重奏”は絶好調。「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。

内館牧子著 講談社 1,760円(税込)

月の立つ林で

似ているようでまったく違う、新しい一日を懸命に生きるあなたへ。最後に仕掛けられた驚きの事実と読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、『木曜日にはココアを』『お探し物は図書室まで』『赤と青とエスキース』の青山美智子、最高傑作。

青山美智子著 ポプラ社 1,760円(税込)

ハヤブサ消防団

連続放火事件に隠された―真実。東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る―。

池井戸潤著 集英社 1,925円(税込)

現代語訳 備前軍記

岡山の戦国時代決定版を令和に改訂!備前国を舞台に繰り広げられた松田、浦上、宇喜多氏の栄枯盛衰がここに―。江戸時代の軍記物語を現代の歴史研究で読み解く。

土肥経平原著・柴田一編著 山陽新聞社 2,200円(税込)

赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。

七人の小人と暮らす白雪姫。鏡が映し出すものとは?ブレーメンに行きたいロバ・犬・猫。ハーメルンで遭遇した事件とは?子豚が建てた三つの家。その中で起きたこととは?みんなが知ってる童話の世界で今度は誰が殺された?赤ずきん、再び推理の旅に出る。

青柳碧人著 双葉社 1,540円(税込)

幸福とはなんぞや

すべて成るようにしか成らん。不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。死ぬことも怖くないし、貧乏も怖くないし、どん底をくぐり抜けるということはありがたいことだった。生きるとは、老いるとは、死とは、幸福とは……。読めば力が湧く、愛子センセイのメッセージ。

佐藤愛子著 中央公論新社 1,100円(税込)

瓢箪から人生

振り返ってみればなんと幸運な出会いであったか。「これだけはどうしても書いておきたかった」思いもよらぬ人生の悲喜交々と俳句の日々を綴ったエッセイ集。

夏井いつき著 小学館 1,485円(税込)

転生したらスライムだった件 20

暴走と覚醒の最終章。ミカエルを制したリムルであったが、各地では今もなお激戦が続いていた。ミリム陣営と蟲型魔人(インセクター)の戦いもまた、両陣営入り乱れた混戦となっていた。しかし理不尽なほどの力を持つミリムが本気モードに移行し、勝敗の行方は決まったかのように思われたそのとき、戦場に氷雪の美女が現れる。

伏瀬著 マイクロマガジン社 1,100円(税込)

烏の緑羽

「なぜ、私の配下になった?」生まれながらに山内を守ることを宿命づけられた皇子。葛藤と成長、彼らのその先には――

阿部智里著 文藝春秋 1,760円(税込)