パズルと天気

マッチングアプリでしか出会えない「名探偵」、天気のことばかり話す男、犬たちの逆襲!?他人のことはパズルだと思うよりも、天気だと思ったほうがいい―。単著未収録だった4作品に、完全書き下ろしを加えた5編を収録。井坂ワールドの魅力がつまった幸せな短編集。

伊坂幸太郎著 PHP研究所 1,760円(税込)

この声が届くまで

世間から注目されないまま10年、そんな中でメンバーの一人・マサが脱退。学生時代からの仲間である龍、ヒロト、誠一郎、毅志で組んだバンド「zion(シオン)」は窮地に立たされていた。マネージャーの光、幼馴染の七海とともに最後の望みをかけてメンバーは一念発起、バンドとして成功をおさめるために団結力を高めていく。しかし、彼らの前にさまざまな困難が立ちはだかる。「ここで諦めたくねぇんだ! まだ自分の夢を諦めたくねぇんだ。俺はお前らと……他の誰でもねぇ! お前らと! やっぱりテッペン目指したい」(本書より引用)バンド活動に全力で立ち向かい、憧れの武道館を目指す物語。

上田竜也著 KADOKAWA 1,760円(税込)

帰れない探偵

「世界探偵委員会連盟」に所属する「わたし」は、ある日突然、探偵事務所兼自宅の部屋に帰れなくなった。「帰れない探偵」が激動する世界を駆け巡る。

柴崎友香著 講談社 2,035円(税込)

フロントライン

やれることは全部やる。命のために。あの時、ダイヤモンド・プリンセス号で何が起きていたのか。これは事実に基づく勇気の物語。綿密な取材に基づいて書かれた、知られざるストーリー。

増本淳著 サンマーク出版 1,760円(税込)

No.6 再開 #1

アニメ化、漫画化され150万部超えのベストセラー『NO.6』が14年ぶりの新シリーズ『NO.6再会』シリーズとしてスタート!
世間知らずな超エリートの紫苑とテロリストのネズミは運命的に出会い、偽りの理想都市「NO.6」を崩壊させた。「再会を必ず、紫苑」と告げて、ネズミが「NO.6」を去ってから2年後、『NO.6再会』が幕をあけるーーー。

あさのあつこ著 講談社 2,019円(税込)

新心霊探偵八雲 2

死者の魂を視る「赤い左眼」を持つ斉藤八雲は、同じ眼を持つ大学生の深水蘇芳と師弟関係を結ぶ。バラバラ死体を箱に収めるという都市伝説・襤褸女が流行るなか、〈心霊現象研究同好会〉の蘇芳と同級生・心音のもとに心霊相談が持ち込まれる。曰く、木彫りの像を手にした弟が行方不明になり、人間の右腕が収められた箱とともに発見されたという。一方、人と霊の区別がつかない蘇芳の体質に悩む八雲は、列車に撥ねられた少女の霊に出会い―。現実となる都市伝説と心霊事件。二つが軋みを上げて絡みあった果てに、心音の身に危険が迫る。スリル溢れる捜査の先に待つ真実!特殊設定ミステリ新次元!

押永学著 講談社 1,925円(税込)

皇后の碧

かつて火竜に家族を焼かれた少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には風の精霊の皇后と、火の精霊と水の精霊の愛妾がすでにおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石が連なる首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。高位の精霊である妻妾たちの棲む地に馴染めるよう、年老いた宦官長とまじないの修練を重ねつつ、己が選ばれた理由を解き明かそうとするうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づいてゆく。誰が味方で敵なのか、後宮は何を隠しているのか、そして「皇后の碧」が真に意味するところとは―

阿部智里著 新潮社 1,980円

へこたれてなんかいられない

思っていた「五十歳女性」とはなんか違う。馬車馬のように働き、ストレス発散はドラッグストアでの無駄遣い、休日はプロレス観戦に血道を上げ、夫も子どももいないのに常にバタバタの日々―。それでも、インディペンデントでいたいから。『婦人公論』人気連載、待望の書籍化。大人を励ますごほうびエッセイ。

ジェーンスー著 中央公論新社 1,760円(税込)

謎の香りはパン屋から

大学一年生の市倉小春は漫画家を目指しつつ、大阪府豊中市にあるパン屋“ノスティモ”でアルバイトをしていた。あるとき、同じパン屋で働いている親友の由貴子に、一緒に行くはずだったライブビューイングをドタキャンされてしまう。誘ってきたのは彼女のほうなのにどうして?疑問に思った小春は、彼女の行動を振り返り、意外な真相に辿りつく…。パン屋を舞台とした“日常の謎”連作ミステリー!2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞作。

土屋うさぎ著 宝島社 1,650円(税込)