1964年元旦、侠客たちの抗争の渦中で、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の家に生まれながらも、その美貌を見初められ、上方歌舞伎の大名跡の一門へ。極道と梨園、生い立ちも才能も違う俊介と出会い、若き二人は芸の道に青春を捧げていく。



株式会社 山田快進堂
1964年元旦、侠客たちの抗争の渦中で、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の家に生まれながらも、その美貌を見初められ、上方歌舞伎の大名跡の一門へ。極道と梨園、生い立ちも才能も違う俊介と出会い、若き二人は芸の道に青春を捧げていく。


お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな―。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、“ロイヤル”の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し…。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!

ホラズム・シャー国の皇子ジャラールッディーンは、盟友マルガーシや麾下らとともに調練を行っていた。そしてホラズム軍の遊軍としてゴール朝と闘い、奇襲に成功する。一方モンゴル軍への抵抗を図る金国将軍の完顔遠理は、兵をまとめるため、開封府に逃れた帝の勅定を得て影徳隊を名乗る。チンギスはホラズム国に返礼として大規模な使節団を派遣したが、彼らについて不穏な知らせが入る。

群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見された。十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口に、街は騒然となる。かつての容疑者。その取り調べを担当した元刑事。娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。若手新聞記者。犯罪心理学者。新たな容疑者たち。事件を取り巻く人々の思惑が交錯するなか、十年分の苦悩と悔恨は真実を暴き出せるのか―。


“廃墟遊園地”に建つ奇怪な屋敷「兇人邸」。班目機関の研究資料を探すグループとともに、深夜そこに侵入した葉村譲と剣崎比留子を待ち構えていたのは無慈悲な首斬り殺人鬼だった。同行者が次々と惨殺され、比留子は行方不明になってしまう。絶体絶命の状況下で葉村は比留子を見つけ出し、謎を解いて生き延びることができるのか。『屍人荘の殺人』の衝撃を凌駕するシリーズ第3弾。綾辻行人×今村昌弘、特別対談を収録。

文化元年(一八〇四年)、如月。清明の日にふたりの女児が産声を上げる。ひとりは蔵源美津。蔵源家は黒兼藩で代々藩医を勤める家系で、祖父の教随は秘密裡に腑分けを行い、父の恵明は藩医学校「青雲館」を担う立場であった。今ひとりは高越暁。備前刀を手掛ける刀鍛冶の一族で、祖母の高越?は「女忠光」の異名を取っていた。長じて、美津は医学、暁は鍛刀を志すことになる。猪突猛進で焔にも似た美津、常に冷静で氷に喩えられる暁、女には困難とされる道を選んだふたりの人生が、十九の初夏、思いがけず江戸で交錯する。志を胸に人生を切り拓いていく者たちの群像劇、いよいよ開幕。

雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。この館で次々と惨劇が起こる-。500ページ、一気読み! 著者最高傑作、最高到達点!!

切るべきなのは病巣でなく人間関係! 神田川病院の桐ヶ谷キワミ医師は三回の離婚で人生を考え直し、趣味を謳歌しながらアルバイトとして働いている。ある日、外来を訪れた七十代の患者・熊野佐奈枝は、女性医師が担当でないと嫌だと言う。「いい歳をして自意識過剰だ」と鼻で笑う部長に“時代遅れ”だと反論するキワミ。部長から譲り受けた聴診器を使うと、佐奈枝の体調不良の意外な原因が明らかに・・・・・・!?裕福なネイルサロン経営者、夫の両親が建てた家で家事のサポートも受けて暮らす会社員。人から羨まれるような人生を送る女性たちの“見えざる不調”の理由とは。大反響「病棟」シリーズ第四弾。

大好評の「文房具」小説、待望の第6弾! 風に揺れる柳並木と円筒形のポストのすぐそばに佇む文房具店・四宝堂。創業は天保五年と古いが、豊富な品揃えと店主・宝田硯の人徳により今なお地元の人に愛される銀座の名店だ。そんな四宝堂には、今日も様々なお客が訪れて--。父の急逝により何の準備もないまま実家の旅館を継ぐことになった青年に、新入部員の勧誘に頭を悩ますキャプテンの中学生など。困りごとを抱えたお客たちを、ミステリアスな店主が今日も優しくもてなしていく。

故郷で父が殺害された。仕事と結婚準備を抱えたまま生家に戻った真世は、何年間も音信不通だった叔父・武史と再会する。元マジシャンの武史は警察を頼らず、自らの手で犯人を見つけるという。かつて教師だった父を殺した犯人は、教え子である真世の同級生の中にいるのか。コロナ禍に苦しむ町を舞台に、新たなヒーロー“黒い魔術師”が手品のように華麗に謎を解く長編ミステリー!
