任侠シネマ

「誠司、映画は好きか?」阿岐本組は、組長の器量と人望で生き残ってきた、昔ながらのヤクザ。そんな組長・阿岐本雄蔵の元に次々と持ちかけられる一風変わった相談に、代貸の日村誠司はいつも振り回されていた。今度は潰れかけている映画館を救え!? 厳しい業界事情もさることながら、存続を願う「ファンの会」へ嫌がらせをしている輩の存在が浮上し……。大好評「任侠」シリーズ第五弾!

音楽は自由にする

「あまり気が進まないけれど」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた。伝説的な編集者である父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。高校での学生運動。YMOの狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽―。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつも響いていた音楽への想いを自らの言葉で克明に語った初の自伝。

今度生まれたら

「今度生まれたら、この人とは結婚しない」70歳の主婦、佐川夏江は自分がやり直しのきかない年齢になっていることにショックを受ける。人生を振り返ると、あの時別の道を選んだらどうなっていたかと思うことばかり。進学は、仕事は、結婚は。少しでも人生をやり直すため、夏江はやりたいことを始めようとあがく。大好評の著者「高齢者小説」シリーズ。

老いとお金

誰もが気になるお金の問題にズバリ斬り込む実録エッセイ!お金は貯めるより使ってきた群さん。同年代がリタイアを始めるこの頃、まだまだ現役で働きながら、老後も気になってきた。年金、医療費、実家の相続など、山積の問題さあどうする? 役立つ実録エッセイ!

お探し物は図書室まで

「お探し物は、本ですか?仕事ですか?人生ですか?」。仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力と希望が満ちていく物語。2021年本屋大賞第2位。

青山美智子著 ポプラ社 814円(税込)

悩め医学生 泣くな研修医5

一浪で憧れの医学部に入学した雨野隆治を待ち受けていたのは、ハードな講義と試験、衝撃の解剖実習・病院実習。自分なんかが医者になれるのか?なっていいのか?悩みながらも、仲間と励ましあい、患者さんに教えられ、隆治は最後の関門・国家試験に挑む──。現役外科医が鹿児島を舞台に医者の卵たちの青春をリアルに描く、人気シリーズ第五弾。

ロスト・ケア

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。その報を知ったとき、正義を信じる検察官・大友の耳の奥に響く痛ましい叫び―悔い改めろ!介護現場に溢れる悲鳴、社会システムがもたらす歪み、善悪の意味…。現代を生きる誰しもが逃れられないテーマに、圧倒的リアリティと緻密な構成力で迫る!全選考委員絶賛のもと放たれた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

晩節遍路 吉原裏同心39

吉原会所の裏同心神守幹次郎にして八代目頭取四郎兵衛は、九代目長吏頭に就任した十五歳の浅草弾左衛門に面会した。そして吉原乗っ取りを目論む西郷三郎次忠継が弾左衛門屋敷にも触手を伸ばしていることを知る。一方、切見世で起きた虚無僧殺しの背後に、吉原をともに支えてきた重要人物がいることに気づく幹次郎。覚悟を持ち、非情なる始末に突き進んでいく。

神様の御用人 継いでゆく者

『神様の御用人』の魅力がたっぷり詰まった一冊!御用人である萩原敏益のもとを訪れたのは子どもの姿をした神様・久久紀若室葛根神。時代と共に力を削がれ失った、かつての姿を取り戻したいという御用を告げられて…。良彦の祖父・敏益の生前最期の御用を描いた表題作「継いでゆく者」をはじめ、書き下ろし番外編小説を3本収録!第10巻のその後、良彦や黄金たちの御用や日常も明らかに。そして登場人物たちのプロフィールや、読者からのQ&Aなど、初公開情報が詰まった「神様の御用人 回顧録」も収録。ファン必携の一冊!

准教授・高槻彰良の推察9

4月。尚哉は3年生に進級し、友人の難波と共に高槻ゼミの一員となった。他の男子学生達を交えて、5人でグループ発表を一緒にやることに。動画サイトで話題の「幽霊トンネル」を題材にしようと現地に赴くも、怪しい現象は起きなかった。しかし帰り際、尚哉は耳元で「どうして」という女の声を聞き―!?高槻をマークしている警視庁捜査一課・異質事件捜査係の動きも不穏さを増し、凸凹コンビに新たな魔の手が迫る第9弾!