おわかれはモーツァルト

盲目のピアニストが殺人事件の容疑者に? 友人のピンチに天才ピアニスト・岬洋介が駆けつける! 累計175万部突破の“音楽ミステリー”シリーズ! 友人のピアニスト・榊場を助けるため、岬洋介が活躍する『おわかれはモーツァルト』が待望の文庫化です。 盲目ながらショパン・コンクールで2位に入賞したピアニストの榊場隆平は、クラシック界の話題を独占し人気を集めていた。しかし、「榊場の盲目は芝居ではないか」と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場は一転犯人として疑われることに。そんな友の窮地を救うべく、榊場と同様、ショパン・コンクールのファイナルに名を連ねたあの男がやって来て……。

中山七里著 宝島社 790円(税込)

正欲

自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな―。息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繋がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。第34回柴田錬三郎賞受賞!

朝井リョウ著 新潮社 935円(税込)

日雇い浪人生活録15 金の蠢動

将軍家重の治下、江戸に流れ込む者が増えた。無宿者たちは、地元の博徒の習わしを無視して町中での横暴や商店への暴挙を働き、治安が悪化。そのため、財十万両とも言われる両替商・分銅屋をこれまで幾度も盗賊から守ってきた用心棒・諌山左馬介は、浅草界隈でちょっとした有名人になっていた。商家は左馬介のような用心棒を求め、町奉行所は無宿者狩りに着手するが―。一方、先代吉宗からの遺命「米から金へ」の改革がなかなか進まぬことに焦れた田沼意次は、権力を欲するようになっていた。大人気シリーズ、第十五作!

上田秀人著 角川春樹事務所 770円(税込)

となりのナースエイド

新人ナースエイドの桜庭澪は、星嶺大学医学部附属病院の統合外科病棟に配属された。技術至上主義の天才外科医・竜崎大河と時にぶつかりながら、医療行為が許されない立場で患者に寄り添い、癒していく。澪がナースエイドを志したのは、半年前に起きた凄惨な事件がきっかけだった。ある日、澪の身辺に怪しい影が差し事件がまだ終わっていなかったことを知る--。どんでん返しの連続に息を呑む、ノンストップ医療サスペンス!

知念実希人著 KADOKAWA 880円(税込)

これは経費で落ちません!経理部の森若さん11

結婚に向けて、本格的に動き始めた沙名子と太陽。いまは東京と大阪で別々に暮らしているが、太陽の転勤任期は期限付きで二年か三年。結婚したら一緒に暮らすことになる。しかし一緒に生活をするとなると、決めなければならないことがあまりに多い。交際は順調な沙名子と太陽だったが、食い違うことも多く沙名子の不安は積み重なっていく。年始の休みを利用して、お互いの実家へと両親に挨拶に行くことになったのだが……? 仕事は続けるのか、家事はどう分担するか、婚約指輪や結婚指輪買うのか、結婚式は挙げるのか、どちらが名字を変えるのか、などなど。沙名子は結婚へと向けてタスク表をつくってひとつずつ処理していこうとするのだが……結婚準備は大変すぎる

青木祐子著 集英社 693円(税込)

長篠忠義 北近江合戦心得3

浅井家重臣だった遠藤与一郎は、主家再興のため、羽柴秀吉の下で足軽から再出発することとなった。潜行していた越前で、徳川家重臣・大賀弥四郎が敵の武田勝頼に内応しているという情報を掴んだ与一郎ら一行。報を受けた秀吉からまた無茶な命がくだる―「謀反人はおみゃあが殺せ」。徳川家中が落ち着くと、勝頼が兵を長篠城に向けたことを受け、織田信長は武田と雌雄を決する覚悟を固めた。大普請の末築かれた長大な馬防柵の最前線、人馬入り乱れ鉄砲玉飛び交う設楽原で、与一郎らの活躍なるか?臨場感溢れる戦場描写、再起奮闘のお家再興戦国物語第三弾!

井原忠政著 小学館 737円(税込)

赤の呪縛

銀座の高級クラブで放火事件が発生。オーナーと容疑者の女が命を失った。警視庁捜査一課の刑事・滝上亮司が、捜査を進めると、背後に政治家である父の存在が浮かび上がってきた。かつて父を憎み、故郷を捨てた刑事は、封印した「汚れた過去」と向き合わざるを得なくなる。この事件は、父を失墜させるのか、自らの破滅を招くのか。

堂場瞬一著 文藝春秋 924円(税込)

じい散歩

夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身―。明石家の主である新平は散歩が趣味の健啖家で、女性とのコミュニケーションが大好き。妻は、そんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は恋人が男性の自称・長女。三男はグラビアアイドル撮影会を主催しては赤字で、親に無心ばかり。皆いろいろあるけれど、「家族」の日々は続いてゆく。そんな一家の日常をユーモラスに、温かな眼差しで綴った物語。

藤野千夜著 双葉社 825円(税込)

ロータスコンフィデンシャル

外事一課の倉島は、「ゼロ」の研修帰りのエース公安マン。ロシア外相が来日し、随行員の行動確認を命じられるが、同時期にベトナム人の殺害事件が発生。容疑者にロシア人バイオリニストが浮かび上がる。一方、外事二課で中国担当の盛本もこの事件の情報を集めていることがわかる。倉島は、ベトナム、ロシア、中国が絡む事件の背景を探るが…。

今野敏著 文芸春秋 825円(税込)

蘇れ、吉原 吉原裏同心 40

寛政五年十月、江戸を見舞った大火事のあと、吉原に大勢の客が押し寄せる。その正体を巡り、会所八代目頭取四郎兵衛と一人二役の裏同心神守幹次郎は苦悩する。さらに困窮する切見世女郎らを救うため、幹次郎の密命を帯びた澄乃を、これまでにない危機が襲う!新たな敵が触手を伸ばす中、吉原を苦境から救い出そうとする廓の人々、それぞれの祈りが交差する―。

佐伯泰英著 光文社 836円(税込)