ともぐい  ★直木賞受賞作品

死に損ねて、かといって生き損ねて、ならば己は人間ではない。人間のなりをしながら、最早違う生き物だ。明治後期、人里離れた山中で犬を相棒にひとり狩猟をして生きていた熊爪は、ある日、血痕を辿った先で負傷した男を見つける。男は、冬眠していない熊「穴持たず」を追っていたと言うが…。人と獣の業と悲哀を織り交ぜた、理屈なき命の応酬の果ては―令和の熊文学の最高到達点!!

河崎秋子著 新潮社 1,925円(税込)

八月の御所グラウンド ★直木賞受賞作品

女子全国高校駅伝―都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。謎の草野球大会―借金のカタに、早朝の御所Gでたまひで杯に参加する羽目になった大学生。京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは―人生の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る傑作2篇。

万城目学著 文芸春秋 1,760円(税込)

陰流苗木 芋洗河岸1

神田明神下にある一口長屋に、妻子連れの侍が流れ着く。藩を食いつめ美濃を出てきた、その名は小此木善次郎。職業なし、金もなし、どこかとぼけたこの侍、じつは剣の達人と知れる。親切な住人や大家が揃う一口長屋に溶け込む一家だったが、長屋には隠された秘密があると知れ、善次郎はやがてその秘密と謎の渦に巻き込まれていく―。手に汗握る新シリーズ開幕!

佐伯泰英著 光文社 858円(税込)

恋か隠居か 新・酔いどれ小籐次二十六

江戸・三十間堀の小さな町道場が、怪しい証文を盾にした男たちから狙われている。道場主と孫娘の愛を救うため、十八歳の駿太郎は名を秘して入門する。親分や読売屋と協力して活躍する息子を見守るおりょう、隠居を考える小籐次。しかし親子への挑戦状が―伊勢まいりが大流行する中、あの鼠小僧も登場!?恋と勝負と涙の感動作。

佐伯泰英著 文藝春秋 869円(税込)

外科医、島へ 泣くな研修医6

半年の任期で離島の診療所に派遣された、三一歳の外科医・雨野隆治。島ではあらゆる病気を診なければならず、自分の未熟さを思い知る。束の間の息抜きを楽しんだ夏祭りの夜に、駐在所の警官から電話が。それは竹藪で見つかった身元不明の死体を検死してほしいという依頼だった―。現役外科医が生と死の現場をリアルに描く、シリーズ第六弾。

中山祐次郎著 幻冬舎 693円(税込)

あなたが誰かを殺した

閑静な別荘地で起きた連続殺人事件。愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か。残された人々は真相を知るため「検証会」に集う。 そこに現れたのは、長期休暇中の刑事・加賀恭一郎。--私たちを待ち受けていたのは、想像もしない運命だった。

東野圭吾著 講談社 1,980円(税込)

人間標本

蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。―幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。デビュー15周年記念書下ろし作品。

湊かなえ著 KADOKAWA 1,870円(税込)

野心 ボーダーズ3

警部補由宇は詐欺容疑者追跡中、爆破強奪事件に遭遇し負傷。後日、容疑者が射殺され……。ガラスの天井に挑む刑事の苦悩と活躍。書き下ろし警察小説シリーズ第3弾。

堂場瞬一著 集英社 1,155円(税込)