悪の包囲 ラストライン5

岩倉の犯罪に対する異様な記憶力を研究材料にすべく執拗につきまとっていたサイバー犯罪対策課の福沢が殺された。事件の直前に衆人環視の中で福沢と小競り合いを演じた岩倉は、容疑者扱いされ捜査本部から外される。身の潔白を証明すべく独自に捜査する岩倉。やがて事件の背後に謎の武器密売組織METOの存在が浮かび上がる。

堂場瞬一著 文藝春秋 880円(税込)

犬の報酬

大手メーカー・タチ自動車は自動運転実験中に衝突事故を起こす。警察は発表しなかったが、数日後、この事故の記事が東日新聞に掲載される。情報はどこから漏れたのか?総務課係長の伊佐美を中心に「犯人探し」のチームが発足するが…。新聞記者、内部告発者、そして「社畜」。それぞれの正義が交錯する、圧巻の経済小説。

堂場瞬一著 中央公論新社 946円(税込)

ピーク

17年前、新米記者だった永尾は野球賭博のスクープを放つが、その後はパッとせず「一発屋」と自嘲する日々を送る。そんな時、自分の記事がもとで永久追放された“幻のエース”と再会する。彼は、殺人罪の容疑で法廷に立っていた。取材を始めた永尾は不審なことに気づき…。

堂場瞬一著 朝日新聞出版 902円(税込)

ボーダーズ

銀行殺人事件の被害者は、犯人の大学同級生。警視庁SCUの八神は真相を追い……。特殊能力捜査班の活躍を描く、文庫書き下ろしの警察小説新シリーズ。

堂場瞬一著 集英社 990円(税込)

帰還

東日新聞四日市支局長の藤岡が工場の夜景を撮影中に水路に転落し溺死した。警察は事故と判断したが、藤岡とともに新人時代を三重県で過ごした同期三人は納得がいかない。編集委員の松浦、初の女性役員になりそうな高本、なぜか出世ルートをはずれた本郷は真相究明に乗り出すが、それぞれに家族の問題でも悩みを抱えていた。

堂場瞬一著 文藝春秋 836円(税込)