首都崩壊

国土交通省の森崎は、東都大学地震研究所の前脇から、マグニチュード8クラスの東京直下型地震が想定より大幅に早く発生するという予測データを示される。その翌日、今度はアメリカ留学時代に親友となったロバートが大統領特使として来日し、東京直下型地震による経済損失が112兆円にも及び、1929年の世界大恐慌を遙かにしのぐ被害を引き起こすというレポートを突きつけてきた。右往左往する森崎、そして日本政府。人類未曾有の危機を回避する手段はあるのか。模索し始めたとき、震度6弱の地震が東京を襲った。地震規模が予測を下回っていたことに安堵する森崎。だが、この地震は首都崩壊への序曲にすぎなかった…。

 

高嶋哲夫著  幻冬舎  定価 1700円+税