可燃物

史上初4大ミステリーランキング第1位(『黒牢城』)に輝く著者最新作。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。
群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。

米澤穂信著 文藝春秋 1,870円(税込)

あだ討ち 柳橋の桜2

新作書下ろしシリーズ「柳橋の桜」の第二巻。主人公は船頭の娘・桜子。父親が猪牙船を操る姿を見て育ち、自分も女船頭になることを夢見ている女性。香取流棒術の道場に通い、師匠が認めるほどの武芸の腕前を持つ。棒術で悪党を懲らしめたことが読売で書かれ、江戸で評判となった桜子は、念願の女船頭となる。舟盗賊が出没し殺人事件も起きているという物騒なこの時期に船頭となることを心配する父・広吉。そんななか、桜子に思わぬ悲劇が……。

佐伯泰英著 文藝春秋 880円(税込)

猪牙の娘 柳橋の桜(一)

吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。

佐伯泰英著 文藝春秋 880円(税込)

美しい日本人

明治以来、日本には、その生き方や考え方において、人を惚れ惚れとさせる「美しい日本人」が数多くいました。そうした“偉人”たちの足跡に触れれば、痛快な思いをしたり考えを改めたりすることもある。“偉人”の人生は、ときとして我が身を映す鏡にもなるのです。

文藝春秋編 文藝春秋 935円(税込)

奔れ、空也 空也十番勝負10

薩摩の地で壮絶なスタートをきった空也の修行の旅。
最終巻で空也は、大和国に入り、柳生新陰流の道場で稽古する機会を得ます。
しかし、そこで空也は道場の有り様に違和感を抱き……。
一方、空也との真剣勝負を望む佐伯彦次郎がその動向を密かに探ります。
空也の帰還を待ちわびるおこんや磐音、
それに霧子や眉月らの想いは通じるのか、
そして、最後の勝負の行方は――!?

佐伯泰英著 文藝春秋 847円(税込)

烏百花 白百合の章

累計190万部のファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝第二弾!
 
とんでもない意気地なし、と噂の少年・雪哉に剣の指導を頼まれた
腕に覚えのある市柳は、おびえる雪哉に自信満々で打ち込むが、
まもなく違和感を覚え始める――(「ふゆのことら」)
貴族の少年たちが、父の跡を継いだ職人が、全身全霊で守りたい
ものとは何か。
山内に生きる人々の幸せを誓った彼、そして、権力闘争のはざまに育つ姫君の
心の奥にある思いとは。
読者の胸を刺し貫く魅力でベストセラーとなった異世界ファンタジーシリーズ、
震撼の第二部へと橋をかける必読の8編。

阿部智里著 文藝春秋 759円(税込)

コメンテーター

直木賞受賞、累計290万部の人気シリーズ17年ぶりに復活! 低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事故寸前のコメントを連発するが、それは暴言か、はたまた金言か!?

奥田英朗著 文藝春秋 1,760円(税込)

少年と犬

家族のために犯罪に手を染めた男。拾った犬は男の守り神になった―男と犬。仲間割れを起こした窃盗団の男は、守り神の犬を連れて故国を目指す―泥棒と犬。壊れかけた夫婦は、その犬をそれぞれ別の名前で呼んでいた―夫婦と犬。体を売って男に貢ぐ女。どん底の人生で女に温もりを与えたのは犬だった―娼婦と犬。老猟師の死期を知っていたかのように、その犬はやってきた―老人と犬。震災のショックで心を閉ざした少年は、その犬を見て微笑んだ―少年と犬。犬を愛する人に贈る感涙作。

恋とそれとあと全部

片想い男子とちょっと気にしすぎな女子。二人は友達だけど、違う生き物。一緒に過ごす、夏の特別な四日間。めえめえ(瀬戸洋平)は下宿仲間でクラスメイトの女子サブレ(鳩代司)に片想いをしている。告白もしていないし、夏休みでしばらく会えないと思っていた。そのサブレが目の前にいる。サブレは夏休み中に遠方にあるじいちゃんの家に行くのだが、それはある“不謹慎な”目的のためだった。「じゃあ一緒に行く?」「うん」思いがけず誘われためえめえは、部活の休みを利用してサブレと共にじいちゃんの家を目指す。夜行バスに乗って、二人の“不謹慎な”そして特別な旅が始まる―。

住野よる著 文藝春秋 1,595円(税込)